医科大学や大学医学部で学び、頑張って医師免許の資格も取得したのに理想と違ったと感じている方も少なくありません。
その他にも「プライベートとの両立が難しい」「病院が激務でつらい」「毎日楽しくない」といった日々の不満理由から医者を辞めたいと思う方も多いでしょう。
そこで本記事ではなぜこのようなことが起こってしまうのか、医者を辞めたい方のためにおすすめの対処方法をご紹介します。
画像引用:勤務医労働実態調査2022概要
勤務医労働実態調査2022実行委員会が医師が感じている悩みに対して調査したところ、人間関係や労働環境の過酷さなど、さまざまな回答がありました。
その中でも細かく見ると、以下のような内容が「医者を辞めたいと感じる」傾向が強いです。
これらに関する辞めたい理由を詳しく見ていきましょう。
医療現場は非常に慎重で、責任も重いため、勤務時間が長くなりがちです。オンコールによる予測不能な業務や、当直や夜勤による不規則なシフトなど、医療現場特有の勤務体制がプライベートの時間を確保しずらい原因となっています。
さらに、慢性的な人手不足により休みが取りづらく、長期休暇が取れない、先の予定を立てられないといった悩みが常に付きまといます。
また、もし休みがあったとしても、自身の専門分野や資格取得のため勉強、学会や研修への参加に時間を取られ、プライベートの時間を確保するのが困難となります。
>>医局を辞めるベストなタイミングは何年目?医師の退職トラブルを防ぐ方法と転職先を徹底解説
医師を辞めたい大きな要因は、やはり労働環境がきついことが挙げられます。厚生労働省が2024年4月1日に向けて医師の働き方改革を進めている中、まだまだ問題が山積みになっていることが明らかになりました。
診療科の偏在に関しては、「長時間労働の有無等の労働環境の違いが関係していると思いますか」の問いに、「大きく関係している」が 36.0%、「ある程度関係している」47.5%となっており、8 割以上の医師が関係していると回答している。そして若い医師ほど自身の診療科の選択において労働環境を考慮する傾向が強く出ていた。
引用元:勤務医労働実態調査2022概要
そのうちの一つに、「医療従事者の過労死問題」が挙げられます。厚生労働省が発表した「医師の働き方改革について」によると、月の残業時間が過労死ライン(80時間以上)を超えている医者は、全体の約40%もいることがわかりました。
また、休日出勤や、当直明けでもすぐに働かなくてはならないほどの人手不足も原因のうちの一つです。
上記のグラフを見てもわかるように、労働環境の悪さから趣味やゆっくりした時間が取れないといった「プライベートな時間がない」という項目も挙げられます。
参考資料:厚生労働省 医政局 医事課 医師等働き方改革推進室
職場のドクターや看護師だけではなく、患者との人間関係もうまくいかずにつらい経験をしている方も多いようです。
医者はグループ全体のチームワークが大切なので、嫌でもいかに人とうまく付き合っていくのかが大切になります。
周りに不満を聞いてくれる人がいないと、一人で悩み抱え込むことになり、ストレスが溜まってしまいます。そのうち「人が怖い」と思うようになるかもしれません。
仕事が充実していても、周りとうまく馴染めないと辞めたいと感じてしまうことが多いようです。
また、人事管理を行う医局との関係もうまくいかず、左遷を命じられてしまうことも。
激務なのに収入が少ないと思うことから、医者を辞めたいと感じる方もいます。
医者は高収入ではありますが、人の命を預かるという責任の重さを考えると「病院側の待遇が悪い」「割に合わない」と感じてしまうようです。
ただ、以前から大学病院で勉強の名目として「無給医」として働かせる医師が問題となっていましたが、今は改善しています。
しかしその一方で、大学院生だからといって、「最低限の賃金で働かされる」「労働時間を超えているのに8時間分の給料しかもらえない」といった問題が目立つようになりました。
人の命を預かっている医者は、一般人では考えられないほどのプレッシャーを感じています。医療現場では、成功するのが当然でほんのミスも許されません。
患者家族からの重圧、失敗したときにどう責任をとるかなど様々な思いが頭をよぎることもあるでしょう。トラブルが起きないように、医師だけではなく看護師も常に神経をとがらせて業務をこなしています。
考えないようにしてはいるものの、責任の重さから精神的負担になる可能性も考えられます。
医者を辞めたいと思っていても、医者としてのキャリア・実績を考えると辞めるか悩む方も多いのではないでしょうか?ここでは医療業界で働くメリットをご紹介します。
医療機関には、自分よりも志の高い先輩や生きたいと強く願う患者がたくさんいます。そんな医療現場に毎日刺激をうけ、自分自身ももっと成長したいと思える環境が整っています。
さらに新しい知識を得たり技術力が身についたりと、常に目まぐるしく自分自身が変化しているのがわかるはず。
もし、今すぐにでも辞めたいと思っていたとしても、一度周りを見渡して自分が成長できる要素が職場にあるのかを確認してみてください。辞めると決めるのはそれからでも遅くはありません。
激務で仕事量と年収が割に合わないといっても、やはり医者は一般よりも年収が高いことがメリットとして挙げられます。
実際に年収の高さを励みに続けている方も少なくありません。また、アルバイト(非常勤)の時給相場は約1万円とかなり高額なのも特徴です。
さらに開業医となると勤務医よりも年収が1.7倍アップします。
画像引用:厚生労働省|「勤務医の給料」と「開業医の収支差額」について
上記のグラフを見ると、病院勤務医から開業医になることで今よりも年収が多くもらえるので、医者を継続するための大きな将来目標となるでしょう。
医者として苦労やリスクはもちろんたくさんありますが、やっていて良かったと思えるのが「人から直接感謝されること」ではないでしょうか。
もともと医者になろうと行動を起こす方は、病気の人を支援・サポートしたいという気持ちが強い傾向にあります。
実際に病気を早期発見できたときや、また先生に担当してもらいたいなど、様々な感謝の言葉を患者から言われると、「働いて良かった」と思うとともに医師として安心できるでしょう。
成果を上げた分だけ評価が高くなります。実力や経験が目に見えて形となり、仕事内容も選択肢が増えるといった点でもメリットです。
若いうちは未経験なことが多いので苦労ばかりが目につき、デメリットしか感じられないかもしれませんが、徐々に経験を積み重ねることで幅広い知識や技術が身につきます。
さらに、30代でも実力や知識があれば年齢問わず、講演会や学会などの発表の機会もあるかもしれません。
それでも医者を辞めたい方に向けたおすすめの対処方法を解説します。退職を決める前に他の仕事を探すのも一つの手です。
医師免許を持っていれば転職しやすいのが特徴です。医師免許があれば以下のような職種に就けることもあります。
・希望条件に合う病院 ・産業医 ・製薬会社(臨床試験) ・医系技官 ・公衆衛生医者 ・介護老人保健施設の勤務医 |
実際に常勤医師を辞めて、他の活動にやりがいを見出す方もいます。
しかし、医者として勤務しながら一人で転職先を探すのはかなり大変なことです。そのため、転職するならコンサルタント会社による転職サイトを利用するのがおすすめです。
一人で転職探しするとなると休みが必要になり、どうしても現在の仕事に影響が出てしまいます。
仕事を変えるなら、医師専門の転職サイトを使用して仕事探しするのがおすすめです。
求人サービスや転職エージェントでも希望する条件にあった企業や職業が見つかります。
ただ、転職サイトはたくさんありすぎて、どこに登録すれば良いのか悩んでしまいますよね。転職サイト選びで後悔しないように以下を参考にしてください。転職サイトを決める前に確認しましょう。
・専門分野の求人情報が豊富 ・複数の転職サイトを比較する ・2社以上の転職サイトに登録する ・希望する勤務時間や年収に近い転職サイト ・人気・評判の高い転職サイト ・年齢に特化した転職サイト ・交渉力に優れたコンサルタントが在籍している |
上記を参考に、どんな情報が掲載されているのかをチェックすることをおすすめします。
>>医師を辞めるベストなタイミングは何年後?退職トラブルを防ぐ方法や辞めた後の転職先も紹介
医者を辞めたいと思ったときは、今後のためにも転職する方法がおすすめです。転職サイトを選ぶなら専門家が在籍している運営会社が良いでしょう。
医師転職・求人サイトのメディカルキャリアナビには、医療関係の求める労働環境や分野の課題を理解し、適切な人材を見極められるコンサルタントが在籍しています。
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