「美容外科医は落ちこぼれ」という評判を聞いたことがありますでしょうか。
残念ながら、美容外科医はさまざまな理由からこのような評価を受けてしまうことがありますが、美容外科の実情や転職事情などを見ると決して落ちこぼれではないことが分かります。
今回は「美容外科医への転職を考えているものの、評判が気になる」「転職後に後悔したくない」という方に向けて、美容外科医への転職事情について解説します。
まず、美容外科医が「落ちこぼれ」や「医者じゃない」と思われる4つの理由を紹介します。
医師の皆様もご存知の通り、美容外科は医学部では学ばない診療科です。
残念ながら、「将来は美容外科に行くから、学校での勉強も研修も身が入らない」という医学生がいることも事実です。
こうした一部の学生のイメージから、美容外科医は落ちこぼれと思われてしまうことがあるようです。
美容外科医は他の診療科に比べると、人の命に関わるような緊迫した症例が少ないのが一般的です。
「命を救ってこそ医師」と考える方も一定数おり、人命や病気に関わることの少ない美容外科医を落ちこぼれと評する方もいます。
ヒアルロン酸注射やボトックス注射、レーザー治療などの美容外科で行われる施術は、「簡単そう」と思われることも。
また、エステティシャンや美容師と混合する方もおり、「医師免許を持たない人でもできるのではないか」と誤解されることが度々あるようです。
しかし、これらの施術も人体に影響を与える立派な医療行為です。注射を行う際には解剖学的な知識が求められますし、注射によるアレルギー反応や合併症が起きた際に適切な措置を行うためには、医師の高度な専門知識や技術、判断力が必要です。
バラエティ番組やSNSなどに登場する美容外科もいることから、派手なイメージを持たれがちです。
また、実際に施術を受けた患者が、施術に満足できなかったことやサービスが良くなかったことなどのマイナスなイメージを発信することで、”落ちこぼれ”というイメージを持つ人が増えてしまったのかもしれません。
詳しくは後述しますが、メディア向けにあえて派手に見せている医師もいるため、メディアだけで美容外科医の実情を判断するのは難しいと言えます。
前述した通り、美容外科医には落ちこぼれと思われやすい理由が確かにあります。しかし、実際はそうではありません。
美容外科医の実情は、技術力がしっかりと求められる実力主義の科。以下で詳しく説明していきます。
美容外科は、別の診療科から転科してくる医者が多い診療科です。
特に形成外科医や心臓外科医など、細かい作業や大掛かりな手術を得意とする医師が転科してくることもめずらしくありません。
このように、転科前の知識や技術を活かしてキャリアアップを目指すために、転科する美容外科医が多く存在します。
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先述の通り、メディアに登場する美容外科医を派手だと思う方もいます。
しかし、美容外科医は人気商売であることも多く、集客のためにあえて印象的なキャラクターを作っている医師がいるのも事実です。
むしろ、メディアに登場できるほど有名な美容外科医は、技術力も確かであることが多いです。
美容外科の患者は、見た目を美しくするために高い治療費を払い来院します。「失敗したくない」という思いから、技術力に関して非常にシビアです。
技術力があり症例数の多い医師に人気が集中することに加え、治療に関してクレームが来ることも少なくありません。
このように、美容外科医は落ちこぼれどころか、確かな技術力や症例数がないとやっていけないのが現状です。
前述の通り、美容外科へ転科する医師は多いです。
本項では、その3つの理由について解説します。
結婚・出産といったライフイベントや、多忙による体調不良などをきっかけにワークライフバランスを見直す医師もいます。
オンコールや当直のある診療科の医師が、勤務時間や休日が決まっている美容外科へ転科するのは比較的よくあることです。
収入アップのために美容外科へ転科する医師も少なくありません。比較として、内科医の平均年収が1,500万円前後であるのに対し、美容外科医は2,000万円前後と、およそ500万円の年収アップが見込めます。
理由としては、美容外科は自由診療のため、他の診療科に比べて収入が高くなるためです。
また、インセンティブを設けている職場も多いのが特徴です。
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>>年収アップを目的にした場合の選ぶべき選択肢
近年、手軽に受けられる美容医療が増えたことや、SNSなどで美容医療の口コミや知識が拡散されていることなどから、美容医療は身近なものになり治療を受ける方も増えています。
このようなニーズの高まりを受け、美容外科への転科を検討する医師もいます。
現在、美容外科医への転科・転職を考えている医師の方もいらっしゃるかと思います。
ここからは、美容外科医へ転職した場合の変化を解説します。
転科の場合、以前の診療科の知識が活かせます。
特に、外科医や皮膚科医の経験がある方は、美容医療への転科を優遇されやすい傾向にあります。
例えば心臓外科医から美容外科医へ転科した医師で、バイパス手術の技術を顔の骨格形成に活かした方もいます。
美容外科では医者の報酬が高く設定されており、症例数が多いほどインセンティブで収入も上がります。
前出の心臓外科医から転科した医師の方は、技術力がSNSで拡散されて富裕層からの依頼が増え、転科前の5倍以上の月収をもらうようになったそうです。
こちらは極端なケースとは言え、美容外科医への転職によってほとんどの方の収入が上がっています。
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>>美容外科医の平均年収は?他科から転職する方法も解説
病院における必要医師数調査結果(日本医師会.2015)によると、必要求人医師数倍率が最も高いのは美容外科だというデータが発表されています。
ただし、こちらは美容外科における一定の回答数が得られなかったので、やや不確定なデータです。
しかし、実際の求人を見ても美容外科医の求人数は非常に多いことから、美容外科医が売り手市場なのは事実と言えるでしょう。
美容外科医としての大きなやりがいは、患者の悩みやコンプレックスを解消する手助けができるということ。そして、その姿を目の前で見ることができることです。
手術や治療後に、患者から笑顔で「人生が変わった」と感謝される瞬間は、美容外科医としてのやりがいを強く感じられるシーンです。
見た目が患者の理想に近づくことで、自分に自信がつき、内面も美しくなることでしょう。
美容外科医が実際に手を施すのは外見的な部分ですが、その後の人生を豊かにするきっかけにもなるということが、何よりのやりがいであると言えます。
最後に、美容外科医へ転職する際のポイントを紹介します。
れまで取り扱ってきた症例や、得意な分野などをアピールします。美容外科に近い分野であるほど有利です。
美容外科とはあまり関係ない分野であっても、コミュニケーション能力など美容外科医に求められる能力をアピールすることで転職を有利に進められます。
大幅な収入アップを期待するなら、大手の美容専門クリニックがおすすめです。
全国展開しているような大手クリニックは求人数も多く、比較的応募しやすいのが特徴です。
ただし、経歴や技術力が重視されるので、どのように自己PRするか戦略的に考える必要があります。
美容外科は人気のある分野のため、医療転職に特化したコンサルタントに相談しながら転職を進めることをおすすめします。
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コンサルタントに相談しながら美容外科への転職を進めたい方は、一度メディカルキャリアナビへお問合せください。
美容外科には、違う分野から転科し、自身の技術を活かして活躍している医師もたくさんいます。
また、患者から技術力をシビアに見られるため、研修や施術を重ねてスキルアップしていく必要があります。
このように、美容外科医は決して落ちこぼれではありませんので、周りの評判を気にせず胸を張って転職をご検討ください。
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