美容皮膚科が行うニキビ治療とは？

段階的に変化するニキビの種類

ニキビには、大きく3つの段階が存在しています。まずは、ニキビの種類について解説していきます。

①初期ニキビ

1. 白ニキビ

白ニキビは、皮脂が毛穴につまった状態です。見た目がポツンとした小さな白い点に見えるので、見逃してしまいがちになり悪化してしまうも少なくありません。
皮膚の内側では、毛穴の奥の毛根を包んでいる毛包もうほうが広がるとともに、ニキビの原因であるアクネ菌が増え始めます。

2. 黒ニキビ

黒ニキビは、白ニキビの毛穴が開き、メラニン色素や酸化された皮脂などによって黒く見える状態で、シミや小さなホクロのように見えたり、不潔な印象を与えたりする症状です。

②化膿・炎症後ニキビ

3. 赤ニキビ

赤ニキビは、にきびのはじまりである毛穴が詰まったコメドという状態が悪化し、炎症が起きた状態を指します。毛包もうほうでは、増殖したアクネ菌が盛んに活動しており、同時に炎症を引き起こすさまざまな物質が作られていきます。

4. 黄ニキビ

黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、炎症が激しくなった状態です。
皮膚の内側では、アクネ菌が作った酵素のリパーゼが薄くなった毛包もうほうの壁を壊し、炎症を起こす物質が一気に毛包もうほうの外側までニキビの炎症が広がり、さらに、重症化するとニキビ跡が残ってしまいます。

③ニキビ跡

ニキビの炎症が鎮静した後にできるニキビ跡には、赤みや色素沈着のようなものから、毛穴の周辺に瘢痕はんこんがあって毛穴が開いたような状態のニキビ跡、毛穴の周辺まで広がったクレーター状の陥没が見られるものなどさまざまな症状が存在します。
また、脂肪層まで瘢痕化はんこんかが進んだ脂肪萎縮タイプは、大きなニキビ跡になりやすいのが特徴です。

皮膚科が治療可能なニキビ治療

ここまでで、ニキビが段階的に悪化してしまうことは何となく分かってもらえましたね。それでは、今から保険診療をメインで扱っている皮膚科がどのようなニキビ治療を行っているのか解説していきます。

皮膚科でのにきび治療は、基本的に毛穴に詰まった皮脂を取り除くことと、原因菌であるアクネ菌に対する治療を行っています。具体的には、主に外用薬（塗り薬）と内服薬（飲み薬）での治療していきます。

そのほかでは、専用の器具で毛穴に詰まった皮脂を押し出す処置や、内容物が固まってしまった場合はステロイド局所注射などの治療を行うこともあります。

美容皮膚科が治療可能なニキビ治療

今度は同じニキビ治療でも、自由診療をメインにしている美容皮膚科では、どのような治療が行われているのかお伝えします。簡単に説明していくと、美容皮膚科では皮膚科を受診したけど治らなかったニキビやニキビ跡の治療からニキビを繰り返さない為の肌質の改善までしています。それでは、ここから具体的に治療ごとの説明をしていきますね。

・ダーマペン（針を開けて肌再生を促す治療法）

ダーマペンは肌に穴を開けて、肌が回復する過程でニキビやニキビ跡、毛穴、小じわなどを治療していきます。お肌の上から髪の毛より細い超極細針で、小さく細い穴を開けていき、それにより傷ついた肌が回復する過程で、コラーゲンやエラスチンを大量に生成させ、きれいな肌に再生していきます。
試用する針は髪の毛より細いので、痛みが少なくダウンタイムも少ないのが大きな特徴です。

・ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、皮膚をはがして新しい皮膚の再生、ターンオーバーを促す治療法で、
ニキビ跡を目立ちにくくさせる効果、炎症性ニキビへの治癒効果があります。
施術方法としては、皮膚の表面にピーリング剤を塗り、古い角質や毛穴汚れを溶かしていきます。
施術後のダウンタイムが少なく、気軽に受けられるニキビ治療です。

・イオン導入

イオン導入とは、普段のスキンケアでは吸収しにくい水溶性の成分「ビタミンC」「ビタミンA」などを微弱な電流を利用して美容有効成分を肌のより置く深くまで浸透させる治療です。
この治療では、微弱な電流を流すことでこのバリア機能を一時的に解除し、肌の真皮層まで有効成分を届けてターンオーバーを正常化させ、ハリやツヤ、弾力を取り戻す効果があります。