一昔前までは、地方勤務は医師不足が深刻で激務のイメージを持たれがちでした。しかし、最近では状況が変わり、介護や子育てなど家庭の事情や、生まれ育った地域に貢献したいと考える医師が、都心から地元に戻るUターン転職を検討するケースが増えてきています。また、地域医療への貢献や生活のしやすさを考え、都心から地方に移住するIターン転職も同様に増えています。
特にここ数年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行をきっかけに都心で働いていた医師たちが今までの働き方を見直すことが多くなってきています。それにより、地方での勤務に興味を持つ医師も増えてきました。つまり、コロナ過だからこそUターン・Iターン転職は当たり前の選択肢だと言えるでしょう。
今回は、地方勤務がなぜ増えてきているのかを現状を踏まえてご紹介していきます。
1位 | 徳島県 | 338.4人 |
2位 | 京都府 | 332.6人 |
3位 | 高知県 | 322.0人 |
4位 | 東京都 | 320.9人 |
5位 | 岡山県 | 320.1人 |
1位 | 埼玉県 | 177.8人 |
2位 | 茨城県 | 193.8人 |
3位 | 新潟県 | 204.3人 |
4位 | 福島県 | 205.7人 |
5位 | 千葉県 | 205.8人 |
令和2年度の厚生労働省の調査によると、都道府県別に見た人口10万人当たりに対しての医師数では、徳島県が338.4人と最も多く、京都府332.6人、高知県322人、東京が320.9人となっています。そして、全国平均は人口10万人当たりに対して256.6人で、前回(246.7人)に比べて9.9人増えて全体の医師数は増加傾向にあります。
一方で、埼玉県が177.8人と最も少なく、茨城県193.8人、新潟県204.3人、福島県205.7人、千葉県205.8人というように、人口10万人当たりに対しての医師数が、一番多い徳島県と比べると1.5~2倍近く差が生まれています。
医師が少ない都道府県では、特に医師のニーズが高いので、給与水準を高めに設定している医療機関もあります。東京で転職先を探されている方は、通勤距離を伸ばして埼玉県、茨城県、千葉県などでの勤務を視野に入れると、好条件の求人が見つかる可能性があるかもしれませんね。
生まれ育った地域に恩返しをしたいと考えて、Uターンを選ぶ医師もいます。また、都心で生まれ育った医師でも、医学部時代に地域医療について学んだ事や、同僚や先輩医師との交流のなかで地域医療に興味が芽生え、Iターンを検討するケースもあるようです。
Uターンで地元に戻ってきた場合、自分が慣れ親しんだ環境で働けるようになります。加えて、実家に子どもを預けられる環境であれば育児の負担も減らせる事から、都心で働いていたときよりも落ち着いた生活が出来ると感じる女性医師も多いです。
条件と環境次第では、都心よりも落ち着いた環境で働ける場合もあります。地方自治体からの医師支援が充実度合いによっては、働きやすいと感じる環境が整ってることが多くみられます。
医療設備や提供体制の違いなどから、先進医療や自由診療などは都心の医療機関に勤めていた方が携われる機会が多いです。また、地方に住むと都心まで出てくるのに時間が掛かるため、今まで当たり前のように出席出来ていた学会や勉強会に参加する頻度が少なくなります。そのため、常に先進的な技術を習得したいと考えているなら、地方の医療機関に就職するのは少し考えたほうがよいかもしれませんね。
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地方に住んでいると、休日も出掛けた先で同僚や患者様と遭遇することがあります。こういった場合、人によっては気が休まらないと感じるでしょう。また、地域によっては交通の便が少なく、必然的に車が必要です。
家庭をお持ちの方は、それぞれの通勤や通学を考慮した住居選びをする必要があります。そこで、家族を伴っての地方勤務を考えているのであれば、事前に一度家族にも赴任予定地を見てもらうことを視野に入れたほうがいいと言えますね。
このように、地方勤務を決意した理由は人それぞれあります。転職を真剣にお考えでしたら、今後の動向・メリットとデメリットをしっかりと掴んで、自分にとって最善の選択をするようにしていきましょう。
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