内科医は、内臓、神経、血液などといった身体の内側からくる不調を診断・治療する医師のことです。風邪や発熱などの身近な症状から、アレルギー、がんなど幅広い疾患を取り扱うのが特徴です。
<内科の一般的な種類>
総合内科とも呼ばれ、患者の全身を診る内科医は、体の外傷を治療する外科医とは対照の分野だと言えるでしょう。
内科医の具体的な業務内容は主に、問診からはじまり、視診、聴診、打診、触診などを行なって総合的な分析で病名を診断します。必要に応じて尿検査や血液検査、心電図検査を行う場合もあります。
診断された病名に基づいて治療法を選択し、医薬品が必要な場合は処方せんを出すのも内科医の業務です。
また、診断の結果が慢性疾患や生活習慣病であった場合は、定期的な通院を促し、食生活や運動習慣などの生活全般に指導や助言も行います。
診察や検査、治療については患者や家族に正確かつ丁寧に説明を行う必要があります。
内科医としての働き方は、働く施設や雇用形態によってさまざまです。
入院可能な病床を持つ総合病院などでは、外来患者のみでなく入院患者の診療も行うことから、日勤から当直、オンコール待機などが発生することもあります。多忙な環境でプライベートを確保しづらい面がある一方で、手当が多く給与は比較的高いと言えます。
病床を持たないクリニックでは、基本的に外来診等療がメインとなるため当直やオンコール待機などが発生することはありません。クリニックによっては往診に対応していることもあります。プライベートを確保しやすい反面、手当がないことや勤務時間が短いことで医師の中では給与が低い方であると言えるでしょう。
また、内科医は病院だけでなく介護保険施設でも活躍できます。業務内容や勤務形態は施設によってさまざまですが、高齢化社会の今、需要が高くなりつつある施設です、
内科医は患者との接点が多く、1人の患者と長く関わることも多いのが特徴です。そのため、患者が健康になっていく様子を見届けることができるのは内科医のやりがいの一つといえるでしょう。
また、地域にクリニックを開業する場合はかかりつけ院として地域住民から親しまれることも多く、コミュニケーションをとりながら地域貢献ができることも魅力に感じる医師が多いようです。
次のような特徴を持っている人は、医師の分野の中でも特に内科医に向いているといえます。性格的な向き不向きは、今後自分らしく働いていくための重要なポイントであるため、チェックしておきましょう。
・観察力や洞察力がある人
・応用力がある人
・コミュニケーション能力に優れている人
・責任感のある人
・向上心のある人
内科の診療では、問診からはじまり、触診や聴診などといったように目では見えない部分にアンテナを張って、身体の異変や不調を見つけていきます。そのため、健康な状態の身体とどのような違いがあるかを見極められる観察力や洞察力が必要です。
症状や痛み、つらさを的確に伝えることができない患者の不調を汲み取るスキルなども、観察力や洞察力から培われていきます。
人の体は遷座万別で、同じ病気でも同じ症状が出るとは限りません。基本的な知識とこれまでの経験を駆使し、患者から訴えられた症状から原因を導く必要があります。
習ってきたことや教わってきたことだけでは解決できないこともあるため、応用力は重要となってきます。また、新たな治療法や療養方法を患者に適切に提案することも、応用力が必要になる部分でしょう。
治療にあたって、医師としての能力だけでなく、患者や患者の家族と良好な関係を築くことも重要となってきます。信頼に足る人と治療を進めていくことが何よりの安心材料となり、治療もスムーズに進んでいくでしょう。
普段から人とコミュニケーションを取ることが得意な人、コミュニケーション能力を褒められることが多い人は内科医に向いていると言えます。
内科医は、一人の患者の治療に長く付き合うケースが比較的多いです。そして、患者の病気は生活習慣を指導しなければならないものや、つらい病気を一緒に乗り越えていかなければならないものなどさまざま。
患者の性格や治療の方針、病気の特徴など一人ひとりに合わせてコミュニケーションを取り、治療までのステップを踏んでいかなければなりません。患者や患者の家族と一丸となり、不安にさせないよう指揮をとっていくリーダーシップや責任感は何より大切なスキルとなってくるでしょう。
医療業界は常に進化を続けており、新しい治療法や論文が次々と発表されていきます。
最新の情報を取り入れる姿勢を常に忘れず、知識を広げていくことで医師としてのスキルもアップし、患者に提案できる治療の選択肢も増やすことができます。
また、自分の専門領域だけでなく、他科の情報にもアンテナを立てておくことで適切な治療を提案できます。こういった向上心を継続的に持っていられる人は、内科医としてどんどん飛躍できるでしょう。
令和4年賃金構造基本統計調査によると、内科医の平均年収は1428.9万円という結果が発表されています。また、金額別の割合は以下のとおりです。
年収 | 割合 |
300万円未満 | 3.5% |
300~500万円 | 7.1% |
500~700万円 | 7.4% |
700~1,000万円 | 13.5% |
1,000~1,500万円 | 29.2% |
1,500~2,000万円 | 28.4% |
2,000万円以上 | 10.9% |
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」
全体の70%近くが年収1,000万円を超えており、日本人の令和4年度平均年収は約458万円とされていることを考えると、内科医の平均年収は全体的に高いことがわかります。
今の年収よりもさらに高い年収を狙いたいと思っている内科医の方に向けて、年収をアップするための方法をご紹介します。
内科医の給料は、働き先や地域によって大きく変わります。都心に比べ医師が不足している地方では年収が高くなる傾向があるため、地方への転勤に抵抗がない方は検討してみるのもいいでしょう。
また、基本給が今より高い職場を選ぶのはもちろん、手当や福利厚生もしっかりとチェックしたいポイントです。
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近年医師が収入を上げるための選択肢として増えているのが、非常勤やアルバイト、スポットで現場を掛け持ちするという働き方です。
「現在の職場を変えずに収入をアップさせたい」「開業するまでに資金を貯めながらスキルアップを目指したい」と考える場合におすすめの方法で、非常勤なのでスケジュール調整もしやすいのがポイント。
内科医が非常勤やアルバイトをするのにおすすめなのが、美容内科です。日勤のみである場合がほとんどで、緊急の呼び出しなどもなく働くことができます。美容整形に対するハードルが下がりつつあり、医師としてのニーズも高まっているので、求人も見つけやすいでしょう。
そのほか、健診業務や訪問診療の非常勤やアルバイトも内科医が重宝されるジャンルです。
どうしても拘束時間が長くなるのはデメリットですが、確実に収入アップを見込めます。
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内科医としての経験を十分に積んでいる場合は、転職ではなく開業を視野に入れるのも収入アップの選択肢の一つです。
開業医は勤務医よりも年収が高い傾向にあるだけでなく、スケジュール管理を自分で行えるのでプライベートとの両立がしやすいことや、人間関係のストレスからも解放されるなどといったメリットがあります。
開業資金が必要なこと、従業員の給与を支払わなければならないこと、収入が通院者の数に依存することなど責任やリスクもありますが、内科医としてステップアップしたい方にはおすすめです。
今後内科医としてキャリアを積んでいきたい方や転職をお考えの方、非常勤やアルバイトをお探しの方は、医師求人に特化した転職サイトを活用するのがおすすめ。
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内科医が診療する範囲は幅広いため、さまざまな場所で活躍できる分野です。今後キャリアアップを目指しているのであれば、一つの方法にこだわらず柔軟な考えでプランを立てていくのが良いでしょう。
患者と近い距離で接することが比較的多い内科医は、医師としてのスキルだけでなくコミュニケーション能力や応用力といった内面的な特徴も活かして働くことができます。どうすれば自分らしく働くことができるかを、見つめ直してみるといいかもしれません。
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