結婚したい職業として人気を誇る医者。
実際、株式会社IBJによる2024年の理想の結婚相手の職業ランキングTOP10では、男女ともにランクインしており、その結果は女性が結婚したい男性ランキングで4位、男性が結婚したい女性ランキングで8位と、男女ともに高い順位となっています。
そこで今回は、医者の結婚相手やタイミング、結婚後のキャリアなど、医者の結婚事情を詳しく解説します。
いつか結婚したいと考えている医者の方はもちろん、医者と結婚したいと考えている方もぜひ参考にしてください。
全人口の生涯未婚率(2020年時点)は、男性が28.3%、女性が17.8%です。※1
それに対して、医者の50歳時点の未婚割合(2013年時点)は男性医師が1.7%、女医が13.3%となっています。※2
このことから、男性医師の結婚率は一般平均と比べてかなり高く、女医の結婚率も平均をやや上回っていることがわかります。
やはり、理想の結婚相手の職業ランキングにランクインするだけあって、医者の結婚率は男女ともに平均より高いようです。
※1令和4年版 図表1-1-2 50歳時の未婚割合の推移-厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保|厚生労働省
※2 医師・看護師の婚姻状況 p38-表 2 .年齢階級別未婚率(%) |北海道医療大学看護福祉学部紀要|西 基
続いて平均的な結婚年齢ですが、全人口における平均初婚年齢(2015年時点)は、男性30.6歳、女性29.1歳。※3
それに対して医者の場合は男性が30.9歳、女性は34.9歳となっています。※4
このように医者の平均初婚年齢は一般と比べて高く、それは医学部が6年制であることが主な要因だと考えられます。
※3第II部-夫婦調査の結果概要p37-第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)|国立社会保障・人口問題研究所
※4医師・看護師の婚姻状況 p39-表 3 .推定平均初婚年齢(20~59歳を対象) |北海道医療大学看護福祉学部紀要|西 基
今交際相手がいる場合も、そうでない場合も「いつかは結婚したい」と考えているのなら、そのタイミングも気になることでしょう。
結婚に対する意識は人それぞれであるため、最適な結婚時期というのはカップルによって異なりますが、医者が結婚する主なタイミングとしては以下の3つが挙げられます。
医師免許取得後、2年間の初期研修が終わるタイミングで結婚するパターンです。
医学部にストレートで合格し、6年間順調に進級できた場合、医学部卒業時の年齢は24歳であるため、このタイミングでの結婚は26〜27歳の時期にあたります。
学生時代から交際しているなど、医者が若いうちに結婚する場合はこの初期研修終了時のタイミングが多いといえるでしょう。
初期研修の次に迎える結婚のタイミングは、後期研修(専攻医)の終了時、年齢としては30〜32歳の時期が挙げられます。
従来は、初期研修時は初期研修医、後期研修時は後期研修と呼ばれていましたが、新専門医制度の確立とともに、初期研修時が研修医、後期研修医は専攻医に呼び名が変わっています。 このタイミングになると、学生時代からのカップルだけでなく、研修医の期間に交際を始めたカップルの結婚も多くなります。
自分自身や交際相手の転勤・転職も、結婚を考えるタイミングの一つです。
とくに転勤・転職が原因で生活圏が離ればなれになる場合は、結婚して一緒に暮らすきっかけになるでしょう。
医者の結婚相手は職業柄、以下のような人が多いといわれています。
東京大学大学院の調査によると、既婚男性医師2万858人のうち、57.2%(1万1931人)の配偶者がumemproyed=いわゆる専業主婦となっています。※5
このことから、男性医師の結婚相手は半数以上が専業主婦(結婚を機に仕事を辞めた人)であることがわかります。
非常に多忙な職業であるため、自分は医師の仕事に専念し、配偶者が家事・育児を担うという形を選ぶ家庭が多いのでしょう。
※5 日本における医師配偶者と非医師配偶者のフルタイム勤務率 表1.既婚医師の特徴|宮脇篤志
医者同士というのもよく見られる結婚の組み合わせです。
実際に同調査では、結婚相手が女医の男性医師は14.7%(3,074人)。
それに対して、結婚相手が男性医師の女医は、4,463人中3,074人(68.9%)と高い割合を占めています。
このことから女医の場合はとくに、結婚相手も医者であることが多いといえます。
こちらは一般論になりますが、看護師や薬剤師などの医療従事者も、医者の結婚相手となることが多い職業です。
医療従事者がパートナーに選ばれやすい要因としては、医師は長時間労働かつ休日も不規則であることから、職場以外の出会いの機会が少ないことが考えられます。そして当直など医師特有の働き方にも理解があることなども理由として挙げられるでしょう。 特に看護師や薬剤師などの職種は女性の割合が高いため、男性医師の結婚相手となることが多いのではないでしょうか。
医者は上記のような結婚相手といつ・どこで出会うのでしょうか?
医者が結婚相手と出会う主な場所やタイミングとしては、以下5つのパターンが挙げられます。
初期研修終了時など早い段階で結婚する医者は、学生時代に出会ったパートナーと結婚することが多いです。
特に近年は、医学部に入学する女性も4割を超えているため、医学生同士で交際するケースも多いと考えられます。※6
※6 令和3年度医学部(医学科)の入学者選抜における男女別合格率について. (合格者数/受験者数)
初期研修や後期研修などの研修先も、結婚相手と出会うことになる場所の一つです。
同じ医師だけでなく、医師以外の医療従事者との出会いもあるでしょう。
特に2004年に導入された新医師臨床研修制度では、自分で研修したい大学・病院を選べるようになったため、同じ価値観の同期や医師と出会う機会も増えたと考えられます。
中には、学会や講演会、勉強会など医療関連のイベントで出会った人と結婚する方もいます。
同じ職業で集まることが多いため、とくに医者同士の結婚の場合は重要な出会いの場の一つとなるでしょう。
新しい出会いが多くなる転職先も、結婚相手と巡り会える可能性が高い場所です。
特に医師の場合は職場婚が多いことから「転職したら彼(彼女)ができた」「転職先で結婚相手が見つかった」というケースは珍しくありません。
職場以外で出会いの少ない医者にとっては、マッチングアプリや結婚相談所などもおすすめの婚活方法です。 最近は医者のみが登録する結婚相談所や、ハイステータスな男女に特化した婚活・お見合いパーティなども増えています。
結婚はゴールではなく、新しい生活のスタートです。
結婚して自分の家庭を持つとなると、何かキャリアへの影響はあるのでしょうか?
厚生労働省の資料によると、医者の年齢別の就業率は、男性医師の場合25~55歳まで約90%を維持。
それに対して女性医師の就業率は、30~35歳にかけて76.0%まで低下しています。
さらに仕事を中断(休職)、離職した理由についてのアンケート(回答者2,931人・複数回答可)では出産が70%、子育てが38.3%と高い割合を占めています。
これらのデータを鑑みると、出産や子育てを理由に離職・休職する女医は多いと考えられます。
>>女医の結婚はやめといた方がいい?結婚率や後悔エピソードをご紹介
せっかく医者という道を選び、苦労して医師免許を取得したからには、結婚後も働き続けたいという女医の方も多いでしょう。
結婚後、医者が仕事と家庭を両立するには、主に以下の3つの方法があります。
長時間労働でなおかつ当直やオンコールなどもあることを考えると、医者が常勤という雇用形態で仕事と家庭を両立するのは難しい場合が多いでしょう。
特に子どもがいる場合は、夜勤との両立が難しい、保育園のお迎えが間に合わないなどの問題が発生します。
このため夫婦のうちどちらかがフルタイムで働き続ける場合は配偶者、夫婦ともにフルタイムで働き続ける場合は両親のサポートを得る必要があるといえるでしょう。
時短勤務制度の活用や、非常勤(アルバイト)など状況に合わせて働き方を変えるのも一つの手段です。
特に子どもがいてなおかつ両親などのサポートが得られない場合は、夫婦ともにフルタイムで仕事と家庭を両立するのは難しくなります。
ある程度子どもが大きくなって手を離れるまでは、配偶者と話し合い、どちらかの働き方を工夫する必要があるでしょう。
仕事の忙しさは、診療科や職場によっても異なります。
このため結婚や出産を機に、ワークライフバランスの良い職場に転職するのも一つの手段です。
長時間の手術やオンコールなどがない、勤務時間が短い職場としては、美容クリニックや皮膚科、眼科などが人気です。
その中でも女性医師歓迎の求人や子育て中でも働きやすい条件、環境が整っている職場を選べば、無理せず自分らしく家庭と仕事の両立が目指せるでしょう。
メディカルキャリアナビは、医療コンサルティング会社が提供する医師専門の求人サイトです。
勤務地や診療科目、施設の種類だけでなく、オンコール無し・子育て環境○など自分の希望する条件で求人を検索できます。
全国各地のさまざまな医師の常勤・非常勤の求人情報を随時更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
>>医師がワークライフバランスを保つには?現状や課題、できることは
>>美容外科へ転科するメリットは?美容皮膚科との違いや失敗しないコツを解説
>>美容外科に転職するメリット・デメリットとは?未経験でも美容外科医になれる?
結婚したい職業ランキングにランクインするだけあって、医者の結婚率は男女ともに平均より高いです。
また、多忙ゆえに職場以外で出会いが少ないということもあり、その結婚相手は看護師などの医療従事者や、医者同士という組み合わせが多くなっています。
家庭のあり方は人それぞれですが、結婚はゴールではなく新しい生活のスタートです。
仕事と家庭を両立させるには、家族の協力を得るほか、雇用形態や職場を変えるなど、自身の働き方を工夫するのも手段の一つといえるでしょう。
特に女医にとって、結婚や出産は人生設計の大きな転機となることが多いです。今後のキャリアプランや家族の在り方について、きちんとパートナーと話し合っておくことをおすすめします。
\完全無料サポート/
今すぐキャリア相談
無料でご相談・
コンサルティングいたします。
まずはメールでご連絡ください
正式に求人へエントリーするまで、
医療機関へ個人情報を提供することはございません。