兵庫県の医師数266.1人　全国平均256.6人

※医療機関勤務医数、人口10万対、2020年
兵庫県は県内全域で見ると、医師数は全国平均並みの数値を示しているが、特定の地域、診療科においては医師不足の状況にある。

芦屋、西宮、神戸など阪神間が医師に人気

地域的には神戸市や西宮市や芦屋市などに高級住宅地として名高いエリアがあり居住地として高い人気を維持している。
関西エリアでも特に人気の高いエリアに医師が偏在している傾向が続いている。人気のエリアであっても病院や診療科によっては常勤正職員（常勤医）が不足しているところも存在するが、少しエリアを拡げて兵庫県の他の医療圏にも是非目を向けていただきたい。

兵庫県北部但馬地方や播磨地方は医師不足

一方で日本海側や中国縦貫道の周辺エリアなどでは医師不足と言って差し支えない状況に置かれている医療機関が多く恒常的に医師を募集している医療機関も見られる。
医師に対する需要が旺盛な為、常勤でも年齢不問、勤務日数の調整など交渉が比較的しやすいエリアと言える。

兵庫県の医師求人傾向は？

常勤医師の求人としては、内科系全般、整形外科、外科、脳神経外科、産婦人科、小児科などの求人数が多く、クリニックの管理医師（雇われ院長）求人、定期非常勤、当直バイト、単発バイトなどの求人も多い。
内科系、外科系、精神科など各診療科で医師募集が恒常的に発生しており入職時期は応相談、随時というのが一般的。

兵庫での医師の転職活動の成否は？

阪神間など医師から人気の高いエリアであっても病院や診療科によっては常勤医が不足しているところももちろん存在する。
常勤医不足で定期非常勤の医師やスポット医師求人で凌いでいたり、常勤医の負担軽減の為、当直は非常勤医師で回すなど、当直医を募集している医療機関は多数存在する。
とはいえ、全般的に見て有力病院の常勤医師については大学医局（神戸大、兵庫医大、阪大など）との緊密な関係から比較的充足している医療施設が多いのが兵庫県内のマクロ的な状況である。

従って、兵庫で転職を検討している医師は医師数が不足気味の兵庫県西部（播磨地方）や兵庫県北部（但馬地方）、淡路島の医師求人も条件次第で転職候補に入れて医師募集案件を探してみると良いかもしれない。

兵庫近郊は高速道路をはじめ車での移動手段や交通アクセスは全国的に見ても良好な方であり、駅から徒歩で通える病院やクリニックも多数ある事から、職住近接に拘らなければ病院やクリニック、その他医療施設で医師として働く職場の選択肢はかなり多く、エリアを広げて検討する事が転職失敗を防ぐひとつの方法と言えるだろう。
逆に言えば、エリアを限定し過ぎると職場の選択肢はかなり少なくなってしまう。
その理由は、有力な病院の多くは大学医局と何らかの繋がり（医師派遣を受けているなど）があり、外部からの医師を自由に自己裁量で採用できる医療機関は限られてくる事、そして、年齢や経歴、医師経験年数が近く、専門領域が重なる医師が既に在籍している場合は、役職ポジションや医師構成の年齢バランスの問題から採用を見送るケースが多いためである。
もちろん神戸市内や阪神間エリアであっても常勤医や当直医を募集している医療機関は存在するが比較的充足している施設が多い。従って、兵庫県で転職を検討している医師は医師数が不足気味の日本海側や兵庫県西部など播但エリアの病院も候補に入れて探してみると良いかもしれない。そうすれば先生の希望にあった案件も見つけやすいだろう。

兵庫での転職候補先選定は？

転職候補先病院の選択には、診療内容や症例数、救急の忙しさ、緊急対応、オンコール体制、学会補助、研修制度、看護師やコメディカルスタッフなど他職種の質など、まずは想定される業務面や福利厚生から病院を絞り込んでいくと良いだろう。大学医局との関係がどうなっているかの確認も勿論重要だ。そして、年俸などの給与面、研究日、休日、休暇、研修（講習）制度など待遇面で絞り込んでいくと自ずと候補先は絞り込まれていくだろう。面接時にはより具体的に、外来コマ数、病棟管理の担当患者の数、当直回数、夕診、夜診、早出、遅番などの確認も必要だ。

兵庫県の医師の平均年収

兵庫県の医師の平均年収を、平均年齢・平均勤続年数と合わせて見てみよう。
なお、下記データは兵庫県の主たる勤務先（常勤先）からの給与のみで、外勤先でのバイト収入は含まれていない。
この点ご留意いただきたい。 (Source：厚労省・平成30年賃金構造基本統計調査)