みなさんは転職を考える上で、転科まで視野に入れますでしょうか?
言うまでもないことですが医師はそれぞれ専門分野を持っていますから、その専門分野からほかの科に移ることは大きな決断だといえます。
では、なぜ人はこのような大きな決断をするのでしょうか。
ここでは、先人たちの見解を基に、「転科」が行われる理由や、転科によって生じるメリットデメリットについて解説していきます。
「転科」は非常に大きな決断だということもあり、「今まで転科を考えたことはない」という医師は非常に多いといえます。
現在の科によっても異なりますが、比較的残業が少ない眼科などでは70パーセント以上の医師が「転科を考えておらず、また考えたこともない」としています。
対して、残業が多いことで知られている救命救急医や産婦人科医などの場合は、半分近く(救急救命医の場合は半数以上)が「転科を考えたことがある(あるいは現在も考えている)」という統計結果が出ています。
出典:医師の転職に確かな情報を医師転職研究所『医師は「転科」についてどう思っている?人気の転科先は?』
https://www.dr-10.com/lab/change-departments/
転科を考える理由は、人それぞれです。
前向きな意見としては「今の科にも不満はないが、実際に医師として仕事に携わっていくなかで新しい分野に興味がわいた」などが挙げられます。他には、「将来的に開業を考えているので、幅広い病気を見られるようにするために転科を考えた」などが挙げられます。
「新しい分野に興味がわいた」と近い性質を持つ理由として、「現在の科には適正がないと感じた」などの意見もあります。「若いころはなんとなくこの科が向いていると思ったが、実際の現場に出てみるとそうでもなかった」というものです。
また、医師の忙しさは科によって大きく異なります。上記で挙げた通り、救急救命医や産婦人科医などは残業や緊急対応も多く、ワークライフバランスがとりにくいといえます。このため、「激務が理由で体を壊した」「自分の時間がほとんど持てず、精神的に限界」「結婚をして子どもを育てていきたいと考えている。今のままでは忙しすぎて婚活もできない」などの理由で、転科を考える人もいます。
転科のメリットの一つとしてワークライフバランスの充実があります。「ワークライフバランスを取りたい」という目的で転科して成功すれば、自分の時間を確保しやすい生活に変わることができ、ストレスも軽減され、家族と触れ合う時間も増えることでしょう。
また、自分自身が本当に向き合っていきたい科に移れば、そこでやりがいを見つけることもできるはずです。「自分が本当にやりたかった医療」「自分が本当に取り組みたかった科」に転科できたときに得られるメリットは、非常に大きいといえます。
さらに、新しい科で新しい自分を発見できますし、年収がアップする可能性も十分にあります。
ただ、転科にもデメリットはあります。
転科のもっとも大きなデメリットは、やはり「キャリアが中断される」ということです。今まで積み上げてきたキャリアがストップし、また新しいところから学び始めなければなりません。キャリアが中断されたことで、収入が下がる可能性もあります。
「一から新しいことを学び直すこと」はかなり大変です。20年以上もの間眼科で働いてきた人が、形成外科に移れば2年目の医師よりも専門性において劣るということも、決して珍しくはありません。転科を考えた場合、このようなストレス下においても、強い克己心と向学心を見せ、新しい科のことを一から勉強していく必要があります。
上述したように、転科にはメリット、デメリット共に存在します。
そのため実際に転科をする前に、「まず自分は本当に転科をしたいのか」という転職そのものの意図を見つめ直した方が良いでしょう。
一例ですが、ワークライフバランスのことを考えると、転科せざるを得ない、という理由であれば、転職の意図は、ワークライフバランスを整える。ということになります。
この意図を改めてしっかりと考えると、見えていなかったものが見えてきたりします。我々も転職や開業をご検討されている先生方を数多く面談しております。
先生ごとに考え方は異なりますが、この意図を改めて見つめ直すことで、選択肢が変わったという実例もあります。
見つめ直す上で、利害関係のない方に相談するのは一つの選択肢です。小さいことでも一つずつ解決いたしますので何でもご相談ください。
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