オンライン診療のやり方を医師向けに解説。厚労省や医師会へのリンク付き

近年、オンライン診療を行うサービスが広がり、患者様にとっても身近なものとなりつつあります。

これに伴い、自院への導入を考えている先生やオンライン診療を行う業務に従事したいと考えている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、オンライン診療の基本的なやり方や向いている症状、実施の際の注意点などを解説します。

オンライン診療のやり方

オンライン診療の流れは、基本的に対面診療と同じです。

なお、オンライン診療システムを導入すると、診察はもちろん予約や患者情報の管理などもシステム上で行えます。

事前予約を受ける

オンライン診療システム上で予約を受け付けます。

または対面診療と同じく、電話やホームページの予約システムで受け付ける方法もあります。

その際、「オンライン診療の実施にかかる診療計画書」と「同意書」について説明が必要です。

この書類については「オンライン診療の導入の流れ」にて後述します。

また、患者様には予約時にオンラインで問診票を記入してもらいます。

オンライン診療

予約時間になったら、医療機関側から患者様へ発信します。

通話が開始されたら対面医療と同じく問診し、必要に応じて視診も行います。

原則、かかりつけの患者様が対象ですが、初診など顔を見ただけでは認識できない場合は診療前に本人確認が必要です。

医師はHPKI カード、患者様はマイナンバーカードなど顔写真付きの身分証明書の提示を行います。

薬の処方

処方箋を発行する場合、患者様が希望する薬局にFAXなどで処方箋を送信します。

原本は、事後に郵送します。

オンライン診療を導入するメリット

オンライン診療には、次の3つのメリットがあります。

診察を効率化できる

オンライン診療は事前問診のため、問診の時間が短縮され、診療方針も立てやすくなります。
患者様にとっても、長い待ち時間を短縮できるというメリットがあり、受診率の向上が期待できます。

より多くの患者様を診られる

オンライン診療では、遠方の患者様でも気軽に受診ができます。

また、長い待ち時間や院内感染で来院をためらう患者様も、オンライン診療の導入によって受診しやすくなります。

患者様の経過観察がしやすくなる

慢性疾患では定期的な通院が必要ですが、毎回対面診療を行うと患者様の負担になります。

急性疾患でも、経過観察が必要にもかかわらず、患者様の自己判断で通院をやめてしまうケースも少なくありません。

オンライン診療で受診のハードルが下がれば、患者様も受診しやすくなり、経過観察がしやすくなります。

オンライン診療を導入するデメリット

オンライン診療にはメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。

オンライン診療できる症状が限られる

オンライン診療で行えるのは、問診と視診、薬の処方のみのため、取り扱える症状が限られます。

オンライン診療に向いている症状と適さない症状については、後ほど解説します。

対面診療に比べて収益が低い

オンライン診療の診療報酬は、対面診療の約87%に設定されています。

一例を挙げると、次の通りです。

項目 対面診療 オンライン診療
初診料 288点 251点
B000特定疾患療養管理料
1 診療所の場合
225点 196点
C101 在宅自己注射指導管理料
1 複雑な場合
1230点 1070点
B001 ウイルス疾患指導料
ウイルス疾患指導料 1
240点 209点
B001 23 がん患者指導管理料
イ 略
500点 435点

さらに詳しい点数一覧表はこちら:オンライン診療に係る令和4年度診療報酬改定のポイント|ニプロハートライン
ただし、オンライン診療に係る診療報酬は令和4年度に改定され、以前に比べると対面診療との大きな差が解消されています。

オンライン診療に向いている症状と適さない症状

さて、オンライン診療のデメリットで、対応できる症状が限られると説明しました。

ここでは、具体的な症状の例を挙げて解説します。

オンライン診療は、比較的安定している症状や軽度な症状の診察に向いています。

問診と視診、投薬のみで対処できる症状もオンライン診療向けと言えます。

一方で、「緊急性の高い症状」「オンラインによって情報量や対応手段に問題が生じる症状」についてはオンラインに向きません。

オンライン診療に向いている症状 オンライン診療に適さない症状
  • 生活習慣病など比較的安定している症状
  • 典型的なかぜなどの軽度な症状
  • 皮膚疾患など、問診や視診のみで診断できる症状
  • 薬の処方のみで治療できる症状 など
緊急性の高い症状
  • 急性の激しい咳
  • けいれん
  • 強い腹痛
  • 術後の発熱や呼吸苦などの異常
  • 妊娠に関する症状 などオンラインによって情報量や対応手段に問題が生じる症状
オンラインによって情報量や対応手段に問題が生じる症状
  • 重症化リスク因子のある患者様のかぜ症状
  • 触診が必要な症状
  • レントゲン等各種検査が必要な症状
  • 陰部や口腔内にできた皮膚疾患 など

オンライン診療に適さない症状については、日本医学会連合が診療科ごとに詳しく提言しているため、こちらも併せてご確認ください。

>>オンライン診療の初診に関する提言|日本医学会連合

オンライン診療の導入の流れ

オンライン診療の導入には、研修を受ける他、厚生局への届出なども必要です。

オンライン指針を確認する

まずは、厚生労働省のホームページに掲載されている「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を必ずお読みください。

>>オンライン診療の適切な実施に関する指針|厚生労働省

オンライン診療研修を受ける

オンライン診療を実施するためには、無料のオンライン診療研修を受講する必要があります。

この研修は、オンライン診療を行うにあたって必要な指針や情報通信機器、セキュリティなどに関する知識の習得を目的としています。

なお、近年増加しているオンラインでの緊急避妊薬の処方に関して、産婦人科医以外の医師が処方する場合にも同研修の受講が必須です。

>>オンライン診療研修実施概要|厚生労働省

厚生局へ届出をする

各都道府県の厚生局へ、「オンライン診療料の施設基準に係る届出」を行います。

この届出は、オンライン診療による診療報酬請求のために必要です。

医療機能情報提供制度(医療情報ネット)へ登録する

医療情報ネットへ登録することで、患者様にオンライン診療を行なっていることを告知できます。

オンライン診療の実施にかかる診療計画書の作成と合意

オンライン診療を行う前に、診療計画を作成します。

以下は、厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を基に、日本医師会が作成した診療計画書のサンプルです。

引用:オンライン診療入門~導入の手引き~【第1版】|公益社団法人 日本医師会

なお、診療計画書は2年の保管が必要です。

患者様には診療計画書の提示と併せて、合意書も必要です。

以下、日本医師会が作成した合意書のサンプルです。

引用:オンライン診療入門~導入の手引き~【第1版】|公益社団法人 日本医師会

オンライン診療の注意点

日本医師会は、既出の「オンライン診療入門」にて「オンライン診療で特に注意しなくてはいけないこと」を4点挙げています。

患者様との合意が必要

患者様には、オンライン診療の利点と生じるおそれのある不利益等について十分に説明し、合意を得た上で診療を行います。

医師が実施の可否を判断する

オンライン診療を実施する際は、必ず医師が実施の可否を判断します。

オンライン診療が適切でないと判断した場合は、速やかに対面診療に切り替えます。

何度かオンライン診療を受診しているかかりつけの患者様であっても、実施の可否の判断は毎回必要です。

オンライン診療の利点や不利益などを患者様に説明する

オンライン診療では、対面診療に比べて得られる情報が制限されます。

こうしたオンライン診療による不利益、または利点について、事前に文書で患者様に説明する必要があります。

原則かかりつけの患者様のみを対象とする

オンライン診療は原則、かかりつけの患者様のみを対象とします。
例外的に、医学的情報が十分に把握でき、オンラインでも実施可能と医師が判断した場合に限り、初診の患者様でもオンライン診療を実施できます。

まとめ

オンライン診療は、これまで何らかの理由で来院をためらっていた患者様に、再び通院してもらうためのきっかけとなり得ます。

これからオンライン診療を導入しようとお考えの先生や、オンライン診療を実施する職場で勤務される予定の先生は、まずは厚生労働省の指針をよくご確認ください。

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